活性酸素ってそもそも何?

呼吸によって体内に取り込まれた酸素の一部が、通常の状態よりも活性化されたものを活性酸素といいます。

活性酸素の本来の役割って何?

ヒトを含めた哺乳類では、取り込んだ酸素の数%が活性酸素に変化すると考えられていて、活性酸素は体内の代謝過程において様々な成分と反応し神経伝達物質や免疫機能として必要な働きをします。

過剰産生が『悪』

その活性酸素の量が過剰になると細胞障害をもたらし、がん、心疾患、脳血管障害、糖尿病、アトピー、アレルギー、生活習慣病など様々な疾患をもたらす要因となります。

別にそれ自体が悪者ではない

要するに活性酸素自体は悪いものではなく、それが過剰になると生体にとって悪影響を及ぼしてしまうという事です。

そのため生体内には通常、抗酸化防御機構というものが備わっており、活性酸素の酸性を抑制したり、生じてしまったダメージの修復・再生を促す働きをしています。

よく言われる抗酸化作用というやつです。

そして活性酸素が過剰に増えすぎた状態を酸化ストレスといいます。

悪影響の具体的な流れ

①血液中にLDLが増加する
 ※LDL⇒俗に言う悪玉コレステロール(厳密に言うと違う)

②LDLに活性酸素が結びついて酸化LDLになる

③酸化LDLが血管壁に入り込むと、白血球の一種であるマクロファージが取り込み、泡沫細胞をつくる

④泡沫細胞が血管壁に次々に出現し、血液の通り道を塞ぐ

要するに血液ドロドロになるということです。

動脈硬化です。

なぜ活性酸素が過剰に産生されてしまうのか?

《紫外線》《放射線》《大気汚染》《たばこ》《薬剤》《酸化された物質の摂取》が主なリスク要因となります。

特に食品関係でいうと、《トランス脂肪酸(マーガリン・ファットスプレッド)》《ファーストフード》《加工食品》《時間の経った揚げ物》《インスタント食品》《スナック菓子》等。

また、過度な運動やストレスも活性酸素の過剰な酸性を促してしまいます。

どうすれば活性酸素の過剰産生を抑えられるの?

《ストレス解消》《禁煙》《適度に禁酒》《過度の紫外線を避ける》《抗酸化作用の高い食べ物を摂る》等々。

抗酸化作用のある食べ物とは?

意外にも三大栄養素以外の微量栄養素や色素の中の成分が多いとのこと。

つまり、タンパク質、脂質、炭水化物のような食事のメインになる食品ではなく、添え物になるような野菜、香辛料、調味料、デザート、飲み物等に含まれていることが多いようです。

具体的には?

◆赤ワインやブルーベリー、リンゴ、ココアなどのポリフェノール
◆緑茶のカテキン
◆ピーマン、人参、カボチャ等緑黄色野菜のβカロチン
◆トマト、スイカ等のリコペン
◆豆類、玉葱、しそ、緑茶等のフラボノイド
◆ゴマのセサミノール
◆にんにく、キャベツ等の含硫化合物
◆エビやカニの色素のアスタキサンチン

と、もうなんだかよくわかりません。

また、体内で酸化を防分働きをする抗酸化酵素というものがありますが、それはタンパク質を栄養源にしているので、良質のタンパク質を摂るという事も非常に大事になるということです。

肉や魚も新鮮で安心できるものを食べましょうということですね。

活性酸素と抗酸化の関するまとめ

★日常生活の様々なストレスにより、生体内の活性酸素ん量が過剰に増加してしまうことにより、細胞を攻撃したり、酸化LDLが増加したりして血液がドロドロになり、病気なる。

★抗酸化作用のある飲食品を適度に摂取することにより、活性酸素の増加を適度に抑えられ、より正常な状態に近付けることができる。

★結局、《適度な運動》と《適度なストレス解消》と《規則正しい食生活》。

★抗酸化作用のある食品を狙ってそればかり多く摂っても次は別の問題が発生するので、あくまで適度に。

※LDLというのは実は悪玉コレステロールのことではなく、『低密度リボタンパク質』のことを指します。
その中のコレステロールのことは以前は悪玉コレステロールと言われておりました。
ですが、現在ではそれは否定されているとのことですが、その辺の定義はなお曖昧です。
ちなみにHDLは『高密度リボタンパク質』のことを指します。

HDLとLDLで勝手に善玉、悪玉と半ば屈折した理解をもって区別されている世の中ですが、それ違うよ。と覚えておいて損はないでしょう。以下健康な人の基準値です。病歴によってこれは変わります。

●LDL:140mg/dL以上(120-139mg/dLは境界型)※多いと異常
●HDL:40mg/dL未満 ※少ないと異常

そもそも善悪のものではなく、それぞれ本来の役割があり、無いと困るものであり、適正値があるということですね。

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